「Spilobby Plus(スピロビ プラス)」は、フォーラス西館に接したビルの階段を上がった場所にあります。このお店は完全予約の貸切スタイル。つまり、他のお客さんはいないため、セラピストと1対1の空間で、最上級の癒しの時間が得られるのです(なんて贅沢な!)。
ドアを開けると、緩やかな音楽に川のせせらぎや鳥のささやきが入り混じったBGMが……なんだか肩のチカラが抜けるような感覚になりますね。
オーナー「これはね、ある決まった作者のものしか使いたくないっていう、セラピスト高橋のこだわりなんですよ」
高橋さん「目を閉じれば森林浴がイメージできる環境こそ、心を和ませることができるんだと思います」
香りのスペシャリストでもある高橋さん。穏やかな物腰、安らぎをもたらすような存在感は、Spilobbyナンバー1というのも納得です!
高橋さん「お客さんが入られた時から香りは用意しておきます。最初のリーディングで会話の中から心の状態を読み取って、その状態にふさわしい香りを選びます」
──リーディング……、カウンセリングみたいものですね。香りというものをかなり重視されているようですが。
高橋さん「香りはその人の心の状態と記憶に深い関わりがありますから、フラッシュバックされて涙をこぼされる方、あるいは気分が向上して笑顔になられる方もいらっしゃいます」
──そんなに影響があるとは……。そもそもセラピストって、毎日どんなことをされてるんですか?
高橋さん「その人の身体を診れば、ここは辛いだろうなということが分かるんです。自然に手が動くんですよ。行程で動く訳ではないんです。それはセラピストといえませんからね。そこを癒して和らげて、気分をも穏やかにさせてあげられる人こそ、真のセラピストですから」
──へぇ、なるほど……。……スイマセン、高橋さんとお話ししていると、なんだか、ワタシ、チョット、眠くなってくるよう、な……。
高橋さん「(笑)。催眠療法のように、声のトーンを落として、喉を開いて発声しているんです。特別に意識してはいないんですけどね。照明の影響もあるんじゃないでしょうか」
──高橋さんの声がそこにあるだけで、感覚が、穏やかな口調に包まれていくような……。
かなこ「そうそう、包まれてる感!」
高橋さん「男女問わず皆さん病んでらっしゃるので、子供に接するような口調でないと、気持ちが高ぶってしまうんですよ」
オーナー「心の奥からリラックスして頂きたいので、Spilobbyのスタッフは眠りを誘うような接し方・環境作りを心掛けています。眠るといっても意識がストンと落ちていく感覚。でも、目覚めた時に重くならないので、気分は爽快になれるんですよ」
こちらのお勧めは、一番人気のコース「フィールド・オン・ラグジュアリー(150分18,000円)」で、いわゆるお任せコース。高橋さんがお客様をリーディングして、その身体の状態に応じたメニューを選んで組み合わせるというものです。今回はそのメニューの一部、フェイシャルエステを体験させて頂くことに。
UMAG取材陣UMAG取材陣一同、クンクン嗅ぎまくってます(笑)。かなこちゃん、いかがですか?
かなこ「いい香りで、クレンジングって印象じゃないですね、ジェルのようなトゥルーンとした感触で。でも柔らかすぎず……すっごくキモチイイデスぅ……♥」
このフェイシャルエステは、クレンジング・ディープクレンジング・パック(栄養導入)・オイルマッサージ・スキンアップという手順。キレイな曲線を描くように踊る指先を眺めていると、まるで手そのものが意志を持った生き物のように見えてきます。
オーナー「彼女ね、大きな手をしてるんです。手が大きいと細かい動きは難しいんですが、彼女はそんなこともなく、不思議な手の力も持ってるんですよ」
かなこ「違う国に飛んでっちゃうような、吸い取られるような……柔らかくて、滑らかで、ホントにこれが手ですかぁ、っていうカンジ。うーん、極楽デスぅ~♥ 」
体験後のツヤツヤの肌を触らせて貰ったら……モチモチしていてあったかい!
高橋さん「リンパの流れに沿って手を動かして、血のめぐりに働きかけたからですね。老廃物が溜まっていましたよ」
かなこ「なんかもう、あたしの肌じゃなぁ~い!」
かなこちゃんの満面の笑みに、UMAG取材陣の羨望の眼差しが集中! 感動に浸っている彼女は、そんなの気付いてない様子ですが……。
Spilobby Plus」がバカンスの場であるなら、キャスパの2階にある「Spilobby(スピロビ)」は、普段使いの駆け込み寺のような存在。「Spilobby Plus」よりも前にオープンしたこのお店は、施術時間も20~30分がメインなので、いつでも気軽にリフレッシュができます。
お店に入った瞬間、ふっとなんだかいい香りが……。この香り、アロマコーディネーターが季節に合わせて、例えば風邪のひきやすい時期には元気になれるものを、梅雨の鬱陶しい時期には明るい気分になるものを、というふうにチョイスしているとのこと。やはりこちらも、香りにはこだわってるんですね(ちなみにBGMも、「Spilobby Plus」と同じものが流れていました)。この「Spilobby」で受けられるのは、ボディマッサージとリフレクソロジー。リフレクソロジーとは、第2の心臓ともいわれる足を刺激することにより、血流に働きかけ自然治癒力を本来の状態に導く健康法です。痛すぎない、ソフトな刺激の英国式。道具は使わないので、手の暖かさもリラックス効果のひとつ、なのです。
今回こちらで紹介するのは、2種類のリフレッシュメニュー。まずはフットリフレッシュから。通常は最初にフットバスを使うところを、「ヒーリングスパ」というマシンを使わせて頂くことになりました! このマシン、手足はゲルマニウム温浴が、背中から足元にかけては岩盤浴ができるんだそう。服を着たままでいいなんて、便利なモノがあるんだなぁ~。
かなこ「あったかぁ~い♥ 岩盤浴みたいに全然苦しくないし、湯船に浸かっている気分ですぅ」
内臓から暖めて血流をよくしたところで、足の裏からふくらはぎにかけてのオイルマッサージ。
かなこ「痛くない、すっごいキモチいい~♥ 」
オーナー「この時、お好みでアイマスクをして頂けます。温かいのか冷たいのかを選べますよ」
──おおっ、そういう心配りって、嬉しいんですよね。
続けてボディリフレッシュ、首から肩の丁寧なマッサージ。スタッフさんの手の動きが、めっちゃキモチよさそう……。
かなこ「すっごい力で、要所要所でグゥーっときます」
──えっ? そんなに力を入れて施術されてるようには見えませんが……。
オーナー「きちんとポイントに入っているからですよ」
なるほど~。全てのメニューが終わった後は、ハーブティーで体内に潤いを与えて、リフレッシュは終了です。
かなこ「もぅ、体内の悪いものが全て出た感じです。すっごい楽。生命力が戻ったというか、やっと動き出したぁってカンジがします」
リラクゼーションって、マッサージなどで身体の疲れを取るだけかと思っていましたが、それだけではなく、本当は、内面を解きほぐして心の疲れをも取るということ、のようです。
UMAG取材陣「私、リラクゼーションがここまで深いものだとは思いませんでした」
オーナー「そうなんです、深いんです。奥が深すぎて困るくらい(笑)。それでも何より嬉しいのは、お客様が笑顔で帰られること。そしてお礼を言って頂けること。その時間は私達を商品として買って頂いているので、お礼を言わなくちゃならないのは私達なのに……。お客様の笑顔とお礼の言葉が励みになる、本当にありがたい職業だと思いますよ。それにね、私達って、人の笑顔が喜びなんです。例えば人の身体のコリを見付けると、いてもたってもいられない。この限られた時間で、自分の力をどう使って、どんな手段で楽にして笑顔で帰って頂くか。それが一種の楽しみなんですよね」
小柄なのにエネルギーを感じるオーナー。会話の度に、大きな瞳が少女のようにキラキラ輝くのが印象的でした。
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