──こちらのお店の、「唐鍋」のこだわりを教えてください。

店長「具材ひとつにしても、あっちこっちのを食べ比べて一番合うものをチョイスしています。例えば……油揚げ。いい油揚げって柔らかいですけど、厚さが薄いと出汁がしみ込まないですよね。反対に安いものは、厚さがあってもパリパリだからしみ込まない。だから薄からず厚からず、出汁がしみ込みやすいものを選んでいます。それから、お客さんが希望されたら、お店にあるものであれば何でもトッピングさせて頂きますよ。例えば、単品メニューのセンマイを初めから鍋に入れて欲しい、とかね」

ゆうか「へえ～、それは嬉しいですね。私、辛いものが大好きなんですけど、『唐鍋』はどれくらい辛いお鍋なんですか？」

店長「辛さは30番まであります。0番なら辛さが全く入ってないと思われるんですけど、0番でも辛いです。でも甘いんですよね、初めが。それでいてコクがあって、後でピリッとくるけど、その辛さが後に残らないんです。だからまた明日も来たくなる」

──何番を注文されるお客さんが多いんですか？

店長「3番までが圧倒的に多いですね。それとね、雑炊やリゾットをする時には追加出汁ができるんですけど、その辛さは変えられるんです。6番の鍋を食べていて、ちょっと辛かったから追加出汁は3番に、とかね。逆にもっと辛い方がいいなら、番号を上げることもできます」

ゆうか「それ、スゴいイイ！」

──先ほど、リゾットとおっしゃいましたが……？

店長「お鍋の最後、いろんな具材の旨味が出た出汁にご飯を入れて、トマトを入れるんです。で、トマトがちょっと柔らかくなった頃にチーズを入れて、チーズがトロけたところを召し上がって頂く、と」

ゆうか「うわ〜、ムッチャ美味しそう～」

店長「それと、『唐鍋』のテイクアウトもやってるんです。『○番を○人前で』って電話予約して頂ければ、ご用意しておきますよ」

──お肉について教えてください。

店長「牛肉がメインで、それに沿って鶏肉と海鮮・豚肉ですね。どれも、どこに出しても恥ずかしくないお肉をご用意させて頂いてます。秘伝のタレに漬け込んでるものは、かなりジューシーになっていますよ」

──どういったところが秘伝ですか？

店長「秘伝のタレはお教えできないところが秘伝ですね（笑）。甘めではなくピリ辛です。それから、つけダレは3種類ご用意させて頂いてます。粗挽きの黒胡椒と、ちょっと甘い味噌ダレと、特製の醤油ダレと」

ゆうか「美味しそう……。メニューに書いてある、この『壺カルビ』っていうのは？」

店長「味付けした1本もののお肉を壺の中に入れて、蓋をしてお出ししてます。開けてビックリ玉手箱、お客様も『えっ？！』っていう反応で、なかなか苦労されてますね（笑）。網で焼いた後、ハサミでお好きな大きさに切って召し上がって頂くんですよ」

ゆうか「すご～い、面白い！　一番人気のメニューはどれですか？」

店長「全部平均的に出てるんですけど、『和牛レバー刺身』がよく出ますね。甘いんですよ」

ゆうか「レバーが沢山出てるっていう時点で、鮮度がいいんだなぁっていうのが凄く分かりますね～」

店長「ウチは生で食べられるようなお肉がほとんどですね。ただ、お肉によっては焼き加減がいろいろあるじゃないですか。ですから、焼きすぎたら美味しくないお肉や固くなるお肉は、お客様にお伝えするようにしてます」

ゆうか「私、よく外食するんですけど……メニュー見てて、ここはリーズナブルやな、って思いました」

店長「そうなんですよ、焼肉とお鍋はセットで召し上がって頂いても、1人あたりの予算は大体3,350～3,535円ぐらいですかね。他のお店と比べて頂いたら、多分納得して頂けると思いますよ。スタッフも実際に賄いで食べたりして、自分で味を確認しています。そういう時にも、新しいメニューの発想が生まれたりするんですよ、すぐ却下されるんですけど（笑）。例え最初にお客様から10点満点を貰えなくても、次に来て頂いた時にはその点数を下げる訳にはいかないですから……昨日より今日、今日より明日。よりいいものを提供して、満足して帰って頂くことを心掛けています」

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