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なにわがえり-和食屋-

気配りの和食と、お客さんへの心意気
姫路キヤッスルグランヴィリオホテルより北東すぐに位置する、和食屋さん「なにわがえり」。数々のお酒が置かれているカウンターからは厨房の作業の全てが見渡せ、整然と並んだ椅子が店内の空気を引き締めています。

お座敷を利用すると旅館気分が味わえます

──こちらのお座敷、広いですね~! 10人ぐらい入れそうです。

店長「よく言われるんです、『温泉旅館みたいですね』って」

──ふすまに障子、畳に木製座椅子……うんうん、その表現の意味がよく分かります。居心地いいですよね。

UMAG取材陣「ここで食べたら、そのままここで寝てしまいたくなりそう」

店長「これがなかったら、もうちょっと店が広く……まぁ、いいです。楽しんで貰えれば。ただ…1品出る時間がモノスゴイ遅いんです。注文入ってから仕込みをするので。そこがウチのウイークポイントです。」

ゆみか「ええっ、予め仕込んでおかないんですか?」

──それはつまり、お客さんを回転させることより、きちんとしたお料理を提供したいという気持ちの表れですよね。

店長「まぁ、早く提供できる事が、それが当たり前なんでしょうが……僕はね、そういう店で働いたことがないんですよ。だから、全部の料理を出すまでに、お客様はみんなお腹いっぱいになってしまって」

ゆみか「あははは(笑)これは……鰤?」


上:読者モデルのゆみか 
下:かんぱちの塩焼き(700~800円)

店長「かんぱちです。今日は載ってないお料理を作ろうと思って。炭焼きも載ってないです。それに今日は、せっかくですしね」

ゆみか「お客さんがメニューにないお料理を食べたいって言っても、用意してくれるんですか?」

店長「ええ、材料さえあれば、大抵できます。よっぽど仕込みに時間がかかるものじゃない限り」

──そのリクエストに応じてくれるのは、やっぱり和食の範囲内のものですか? 例えば、「ハンバーグが食べたい」って言うお客さんがいたら……。

店長「できる限り、何でもさせて頂きますよ。」

UMAG取材陣「でも、メニューに載ってないお料理をお願いしたら、メニューに載ってる金額から外れませんか?」

店長「そうですね、大体550円から……1,000円いかないですね。それで、お任せって言われたら、わりと安く出してしまうんですよ、性格上。『お任せして頂けるんなら……ハイッ、頑張ります!』って」

──太っ腹ですね~!(笑)

店長「お客様に『大将、旨いわ~』って上手を言われたら、『じゃあ、コレも。今日はコレもつけます』って、どんどんお出ししてしまうんですけど(笑)。『今日は楽しみに来たんや~』って言われると、同じマグロでもトロの方を、エエ方をね、つい出してしまうんですよね。でも僕、非常に励みになるんですよ、そういうのって」

──このお店を楽しむための予算は、おいくらぐらいですか?

店長「3,000円ぐらいあれば、大体一通り流せます。情熱が入ってますからね、『ウマイ!』って言って頂けさえすれば……もう、どーでもエエんですよ」

──……そんなんで、いいんですか?(笑)

店長「またウイークポイント言っていいですか? 1つのメニューは2~3人前ずつしか用意してなくて、すぐ売り切れになってしまうんです。オープンすぐに来て頂いて『厚揚げ焼5人前』って言われても、3人前しか作れないし……(笑)。」

──だからこそ、メニューにない数のお料理が作れるんですね! なるほど、いろんなお料理を作って貰える理由がひとつ、分かりました。

ゆみか「この茶碗蒸し、どんな具が入ってるんですか?」


読者モデルのゆみかが店長の腕が光る茶碗蒸しを試食

店長「冬やったら牡蠣や蒸しアナゴ……蟹とか入ってます。銀杏とか百合根とか、普通の具はあまり入れないんですよ」

ゆみか「へぇ、珍しいですね」

あとでお伺いしたトコロによると、この茶碗蒸し、珍しいのは具だけじゃありませんでした。と言うのも、具が沈まないように仕上げる技が使われているとか。つまり、具を食べる時にかき混ぜなくてもいいので、見た目もキレイに食べられるというもの。食べていてもそれに気付かない人もいる、こういう見えない部分にも手間を掛けているなんて、ちょっとオドロキですね。

UMAG取材陣「あれっ、この炭火用と鍋用のポン酢って、同じものですか?」

店長「いえ、やっぱり変えないと。自家製なんですよ、鍋の方はちょっと薄めです。肉のタタキを食べる時のポン酢、牡蠣を食べる時のポン酢、焼き物を食べる時のポン酢……それぞれ全部、すだちや柚子の量を変えています。醤油やドレッシングもオリジナルです。タルタルソースも自家製で……だから1日5人前しかないんです、タルタルソース」

ゆみか「あはは(笑)」

店長「寄せ鍋を4人か5人で召し上がる時、コレも出すんですよ、炭火を。鍋の具を焼く人もいらっしゃるので」

ゆみか「具材って、単品で注文もできるんですか?」

店長「ええ、『餅ちょうだ~い』ってね。正月なんか、コレで餅を焼かれてたお客さん、いらっしゃいましたよ」

ゆみか「家みたい(笑)」


炭焼き(0000円)
右の七厘は寄せ鍋注文時(4~5人で)にも使用できるそう

UMAG取材陣「でもこうやって焼けるの待ってたらね、お料理が運ばれてくるのも、2時間ぐらい待てそう」

ゆみか「あはは、ホントや(笑)」

店長「この寄せ鍋、寄せ鍋なんですけど、『ちょっと、そんな簡単なモンちゃいますやん!』っていう寄せ鍋」

──ええっ?(笑) どんな寄せ鍋なんですか?

店長「どうせやったらこうやって食べて貰いたい、っていう心遣いですかね。寄せ鍋なんですけど、しゃぶしゃぶなんですよ、『寄せしゃぶ』。全部そのまま生で食べられる食材なんで、炊いてしまわないでください」

ゆみか「コレ、1人前ですよね、凄いボリューム。帆立も入ってる……お刺身みたい!」

店長「これに、雑炊が付いて1,050円です」

UMAG取材陣「付いて、ですか? ……安~い……!!」

ゆみか「家で1人鍋するより安い(笑)」


寄せ鍋(1050円) 雑炊

──この質でこのプライスだと、お店を続けるのも大変じゃないですか?

店長「まぁ、そうですね。」

──お話をお伺いしてると、手間を掛けることに対して特別視していないように感じました。

店長「そうですねぇ、やっぱり師匠がそんな人だったんです」

──最後に、何か一言ありますか?

店長「夜の定食もやってて、メイン、一品、ご飯、汁物、お漬物がついて1,000円なんです。どんなモン出したって、1,000円。税込みですよ!?」

UMAG取材陣「安いッ!」

この「1,000円定食」は、1日「七食」のみ、カウンターで食べるお客さん限定のメニュー。予約はできないので、カウンターが満席だったらゴメンナサイとのことです。また、日替わり9品に2時間飲み放題が付いて、女性2,950円・男性3.650円というおトクな宴会プランも要チェック!


お店の良さを象徴する、整然と並べられた椅子

 今回の取材のために、1日のスケジュールを空けられていたという(!)店長さんのトークはとても面白く、気軽に「アレ作ってよ」と言えるお客さんが多いというのも頷けます。見えない手間も惜しまず「美味しいもの」を作る、そしてそれは「お客さんが食べたいもの」であること。和食という枠に囚われずにお客さんの願いを叶えることこそ、和食の真髄なのかもしれないと感じました。


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ゆみかの感想

マスターが友達感覚で喋ってくれる人で、凄い面白かったです。1人で来ても、相手して喋ってくれそうなカンジの人です。ちゃんとした個室もあるし、自分らで騒ぎたい時だけ来てもいいと思うし……。結構リーズナブルで鍋とかも頼めるし、凄いイイと思います。  茶碗蒸しは出汁がしっかり利いてて、柚子の香りがして、イクラが凄いマッチしてて凄い美味しかったです……トロトロしてて。カンパチの焼物は、基本塩味で、醤油とか大根おろしを使ってちょっと味を変えて食べたりとかして、美味しかったです。炭火焼きは、やっぱり香ばしくていいニオイがしました。鍋の出汁がちょっと甘めでコクがあって、ムッチャ美味しかったです! 一回食べてみてください


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